英語で「リストラ」はどう表現する?実際のニュース記事から解説

2022年から2023年にかけて、Twitter、Amazon、Google、マクドナルドなどをはじめとする大手外資系企業が、つぎつぎに人員削減を発表しました。

今回は、そんな「リストラ」の英語表現について、実際のニュース記事などを用いて英語でどう表現されているか解説します。

リストラクチャーのための人員削減や解雇などの表現は、たくさんあり、単語だけで意味をもつものや文で意味を表すものがあります。

Fire

ハリウッド映画でよく出てくるフレーズに、“You are fired!!”というのがあります。

これは、「お前はクビだ!」という意味です。

かなり乱暴で直接的な表現であるため、実際のところ、会社内ではこの表現は使いません。

“Google gets ready to fire employees; tougher review system to come soon.”

Business Today (https://www.businesstoday.in/technology/news/story/google-layoffs-employees-to-go-through-new-tougher-reviews-to-escape-job-cuts-357874-2022-12-27)

「Google 人員削減にむけて調整; より厳格な人事評価制度を導入すると発表」

Lay off

一般的な表現では、解雇もしくは一時的な解雇という意味で使われます。

一時的な解雇は航空会社がよく取る方法で知られています。完全な解雇ではなく、一時的な解雇という意味です。便数が減ると、客室乗務員などは仕事の量が減るため、一時的に解雇するのですが、便数が回復すれば再び業務につくため、一時的な解雇と言ったりします。

“Amazon is said to plan to lay off thousands of employees.”

New York Times (https://www.nytimes.com/2022/11/14/technology/amazon-layoffs.html)

「Amazonは、数千人規模でのリストラを発表した。」

Sack

これは意外と知られていない表現ですが、ニュースなどでは頻繁に使われています。

個人的には、口語的表現に近いと思います。

“Facebook owner Meta to sack 11,000 workers after revenue collapse”

The Guardian (https://amp.theguardian.com/technology/2022/nov/09/mark-zuckerberg-meta-to-sack-11000-workers-after-revenue-collapse-facebook-instagram)

「Facebookを運営するMetaは、減収による11,000人のリストラを発表した。」

Redundancy

少し遠回しな表現ですが、無駄を削除するというニュアンスから、不要になった人材を削減するという意味になります。

“The first round of redundancies in the company’s history comes after its workforce peaked this year at 87,314.”

The Guardian (https://amp.theguardian.com/technology/2022/nov/09/mark-zuckerberg-meta-to-sack-11000-workers-after-revenue-collapse-facebook-instagram)

「会社にとって初めてとなるリストラの一巡目は、今年、社員数が最高の87,314人となった後に行われることとなった。」

Job cut

これはわかりやすく、一般的によく使われる表現ですね。

切るのは人ではなく、仕事という少し遠回しな表現が使いやすいと感じます。

“McDonald’s is planning job cuts and a reorganization as the company refocuses its priorities to accelerate restaurant expansion.”

CNBC (https://www.cnbc.com/2023/01/06/mcdonalds-plans-reorganization-job-cuts.html)

「マクドナルドは、事業拡大に注力するため、人員削減と組織改編を計画している。」

Axe

Axeは名詞で斧という意味があり、動詞では斧で切るという意味があります。

この意味から、人員削減という表現で使われます。

“Amazon to axe 18,000 jobs as it cuts costs”

BBC News (https://www.bbc.com/news/business-64171008)

「Amazonは、コスト削減のために1万8千人を削減する。」

Reduce the size of our team

これは文での表現になりますが、「サイズ=人員数」で「チーム=会社」ととらえて、人員削減するという表現です。

例文はFacebookのMark Zuckerberg氏が発表した声明を引用したものです。

“I’ve decided to reduce the size of our team by about 13% and let more than 11,000 of our talented employees go.”

Meta (https://about.fb.com/news/2022/11/mark-zuckerberg-layoff-message-to-employees/amp/)

「私は社員数を約13%削減することとし、11,000人以上の社員を解雇することとした。」

Terminate / Dismiss

Terminateは、停止する、つまり雇用契約を解除するという意味で使われます。

Dismissは、誤解を恐れずにいうと、「用無し」という意味です。これが転じて、解雇という表現になります。

留学したことがある人は、学校の先生がホームルームなどが終わって “You are dismissed.” と言っていたことが記憶にあると思います。解散という意味です。

“For involuntary terminations, the company dismisses the employee with or without cause.”

Indeed (https://www.indeed.com/%E6%B1%82%E4%BA%BA%E5%BA%83%E5%91%8A/c/info/termination-policy-examples)

「会社都合退職の場合、従業員による契約解除事由に関係なく、会社は従業員を解雇する。」

まとめ

今回は、「リストラ」の英語表現について解説しました。

ニュアンスは単語や文によって少しずつ異なりますが、基本的には「解雇」や「人員削減」という意味をもっています。

・Fire

・Lay off

・Sack

・Redundancy 

・Axe

・Reduce the size of our team

・Terminate / Dismiss