【時事英語】Seethe over の意味は?

今回は時事英語として、 “seethe” を使ったBBCのニュース記事からその意味と使い方を解説します。

目次

“seethe over” とは?

BBCニュースに以下の記事がありました。

COP29 overruns as poor countries seethe over climate cash

“UN climate talks looked to set to overrun into the weekend as a deep gulf formed between richer and poorer countries over cash to help those most vulnerable in a warming world.”

引用元:BBCニュース (https://www.bbc.com/news/articles/c2l9y89v9jno)

COP29(第29回国連気候変動枠組み条約締約国会議)の記事です。

“seethe over” は記事の見出しに使われています。

見出しの日本語訳としては、

「途上国が気候資金に関して激しい怒りを示したためCOP29は会期を延長する」

という感じになります。

見出しを理解するのに必要な英単語は以下の通りです。

・overruns:会期を延長する

・poor countries:途上国

・seethe over:~に対して激しく怒る、非常にいらだつ

・climate cash:気候資金

“seethe” を英英辞典で調べてみると、次の意味というのがわかります。

“to feel very angry but to be unable or unwilling to express it clearly”

引用元:Cambridge Dictionary (https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/seethe)

動詞の単語です。「激しい怒りを感じる」という意味です。

辞書の内容をそのまま理解しようとしてみると「激しい怒りを感じる。しかし、それをうまく表現できない、もしくは、表現したくない。」という意味になります。

記事本文の内容も確認し、どのような意味なのか確認してみましょう。

主語は、”UN climate talks” で国連の気候変動に関する議論、つまりCOP29(第29回国連気候変動枠組み条約締約国会議)をさしています。

動詞は、 “looked to”になり、「模索する」「~しようとする」という意味になります。

では、何をしようとしているのかですが、 “set to overrun into the weekend” とあります。「週末にかけて会期を延長することを決定する」という意味になります。

つまり、ここまでの内容で、「COP29が週末にかけて会期の延長を模索している」という内容になります。

次に、会期を延長する理由が書かれています。内容は見出しから想像することができます。

“as a deep gulf formed between richer and poorer countries” の部分を直訳すると、「豊かな国と貧しい国の間に深い湾が形成されたため」となります。つまり、意訳では「豊かな国と貧しい国で意見の対立があったため」ということになります。

何に対しての意見の対立なのかが次に書かれています。 “over cash to help those most vulnerable in a warming world” がその部分です。冒頭の “over” は “as a deep gulf formed” にかかっていて、「~について」となり、ここでは、「温暖化で最も影響をうける弱者に対する気候資金について」という意味になります。

“in a warming world” というのはそのまま理解できますが、「暖まっている世界の中で」ということで、「地球温暖化の中で」という意味になります。

本文を理解するのに必要な英単語は以下の通りです。

・look to:~しようとする、模索する

・overun:延長する

・gulf:意見の大きな隔たり

・over:~について

・vulnerable:影響を受けやすい、弱者

・a warming world:地球温暖化

“seethe”の使い方

今回の記事では、 “over”と一緒に使われて “seethe over” というよう使われ方をしていました。

通常は、現在進行形で、「怒っている」と意味することが多いです。

例文でみてみましょう。

・”By the end of the meeting he was seething.” (会議が終わることには、彼は怒っていた。)

・”She was still seething, remembering how rudely she was treated.” (どれだけ無礼に扱われたかを思い出して、彼女はまだ怒っていた。)

引用元:Cambridge Dictionary (https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/seethe)

まとめ

“seethe” は「激しい怒りを感じる」という意味になります。

通常は現在進行形の “seething” を使って、「怒っている」と意味します。

今回のBBCの記事では “seethe over” の表現で使われ、「~について怒る」という意味になっています。