【間違えやすい英語】As、Because、Since

今回は、「なぜなら」「~だから」など理由を表すAs、Because、Sinceの違いについて解説します。

どの単語を使っても完全な間違いということはありませんが、しっかりと違いを理解しておくといいでしょう。

違いを先に説明すると、「理由」に重きをおいているか、「結果」に重きを置いているかでどの単語を使うか変わります

また、疑問形では “because” しか使わないという点も注意が必要です。

なお、この解説はCambridge Dictionaryの記事「Asbecause or since?」をもとに作成しています。

目次

As、Because、Sinceの例文

As、Because、Sinceの違い

As、Because、Sinceの例文

まずは例文を見ていきましょう。

しっかりとした例文を使うため、これらの例文はCambridge Dictionaryの「Asbecause or since?”」(https://dictionary.cambridge.org/grammar/british-grammar/as-because-or-since)から引用しています。

結果理由
He decided to go to the conference in Barcelona,as he was in Spain anyway.
Are you angry with mebecause I opened the letter?
Bilardo coaches his team by telephone,(Bilardo was the coach of the Argentinian football team)since half of them play in Italy, France or Spain.
引用元:Cambridge Dictionary “As, because or since?“(https://dictionary.cambridge.org/grammar/british-grammar/as-because-or-since)

●最初の例文は、「彼はすでにスペインにいたので(理由)、バルセロナで開かれるカンファレンスに参加することにした。(結果)」と訳せます。

「~なので」という意味で “as” が使われています。

●次の例文は、「私が手紙を開けたから(理由)怒っている(結果)の?」と訳せます。

「~だから」という意味で “because” が使われています。

●最後の例文は、「選手の半分がイタリヤやフランス、スペインのチームに所属しているため(理由)、ビラルド監督(元サッカーアルゼンチン代表監督)は電話でチームを指揮している。(結果)」と訳せます。

「~のため」という意味で “since” が使われています。

例文からわかる共通点は、As、Because、Sinceはどれも、結果と理由をつなげる役割があることです。

それでは何が違うのか、具体的に見ていきましょう。

As、Because、Sinceの違い

冒頭で説明の通り、「理由」に重きをおいているか、「結果」に重きを置いているかでどの単語を使うか変わります。

それぞれの単語ではどうなのか、見ていきましょう。

Because

誰でも知っている単語といっても過言ではないでしょう。

“Because” は書き言葉でも話し言葉でも “As” や “Since” と比べてより一般的です。

“Because” は理由に重きを置くときに使います

例文を見てみましょう。

理由に重きを置いていることから、読み上げる時に “because” の後に少し間を置いてみるとしっくりくると思います。

She spoke quietly because she didn’t want Catherine to hear.

We’ll come over on Sunday because David’s got to work on Saturday.

引用元:Cambridge Dictionary “As, because or since?“(https://dictionary.cambridge.org/grammar/british-grammar/as-because-or-since)

●「彼女はキャサリンに話を聞かれるのが嫌だったため、静かに話した。」

静かに話した事実(結果)よりも、キャサリンに聞かれたくない(理由)がこの文においてはより重要であるため、”because” を使っていることがわかります。

●「私たちは日曜日に伺います。なぜなら土曜日はデイビッドが仕事だからです。」

相手の予定からも土曜日と日曜日の選択肢があり結果はどちらでもいい場合に、なぜそちらを選んだのかという理由の説明をすることになりますから、ここも “because” で理由に重きをおいています。

なぜ静かに話しているか、なぜ日曜日なのか、理由を明確に伝えたい、つまり理由に重きをおいているので “because” を使っているということになります。

次の例文を見てみましょう。

さらに理由を強調したい場合は、becauseとその節部分を文の先頭に持ってきます。

Because breathing is something we do automatically, we rarely think about it.

引用元:Cambridge Dictionary “As, because or since?“(https://dictionary.cambridge.org/grammar/british-grammar/as-because-or-since)

●「呼吸は自然と行うことなので、呼吸について考えることはしない。」

先に理由を説明することで、より理由に重みづけをすることができます。

この時は、becauseとその節の後にカンマを入れることに注意が必要です。

次に会話の中で、becauseとその節部分だけを使う使い方を紹介します。

A: Would you like to go to school there?

B: Yes.

A: Why?

B: Because my best friend goes there. (I would like to go to school there because my best friend goes there.)

引用元:Cambridge Dictionary “As, because or since?“(https://dictionary.cambridge.org/grammar/british-grammar/as-because-or-since)

●Aさん:「そこの学校に行きたいの?」

●Bさん:「うん。」

●Aさん:「なんで?」

●Bさん:「だって親友が行っているから。」(親友が通っているから、そこの学校に行きたいの。)

日本語でも同じように、このような “because” の使い方をしていますね。

このように becauseとその節を単独で使うときの注意点が一つあります。

それは、フォーマルな書き言葉では、このような使い方をしないということです。

大学の論文から新聞などで見かけることはありません。

これも日本語でも同じですね。「~であるため。」と理由だけ書かれていると理由と結果がつながっていないため不完全な文になってしまいます。

AsとSince

“As” と “Since” は理由より結果に重きを置いているときに使います。

“Becaus” よりフォーマルな表現になります。

I hope they’ve decided to come as I wanted to hear about their India trip.

They’re rather expensive, since they’re quite hard to find.

引用元:Cambridge Dictionary “As, because or since?“(https://dictionary.cambridge.org/grammar/british-grammar/as-because-or-since)

●「インド旅行のことを聞きたかったから(理由)、彼らが来てくれると決断してくれているといいな。(結果)」

インドの旅行のことを確かに聞きたいという理由もありますが、それよりも、彼に来てほしいという結果に重きをおいています。

●「これらを見つけるのは大変なので(理由)、価格が高い。(結果)」

見つけるのが大変、つまり、レアなものという理由よりも、価格が高いという結果に重きをおいています。

一般的には、AsとSinceとその節部分を文の前に持ってくることが多いです。

Since everything can be done from home with computers and telephones, there’s no need to dress up for work any more.

As everyone already knows each other, there’s no need for introductions. We’ll get straight into the business of the meeting.

引用元:Cambridge Dictionary “As, because or since?“(https://dictionary.cambridge.org/grammar/british-grammar/as-because-or-since)

●「パソコンや電話を使って在宅で全てができるので、仕事のために着飾る必要がもうない。」

●「全員顔見知りなので、自己紹介は不要です。すぐに会議の中身に入りましょう。」

疑問文では、”Because”しか使えないことも注意が必要です。

Are you feeling unwell because you ate too much?

Not: Are you feeling unwell since you ate too much? or … as you ate too much?

引用元:Cambridge Dictionary “As, because or since?“(https://dictionary.cambridge.org/grammar/british-grammar/as-because-or-since)

まとめ

今回は、As、Because、Sinceの違いについて解説しました。

「理由」に重きをおいているか、「結果」に重きを置いているかでどの単語を使うか変わります。

“Because” は、理由に重きをおいています。

“As” や “Since” は「結果」に重きをおいています。どちらの単語も同じように使えます。

また、疑問形では “because” しか使わないという点も注意が必要です。