【間違えやすい英語】Can・Could・Mayの違いは?

今回は、間違って使われがちなCanとCouldとMayについて、違いを解説します。

Canは現在形、Couldは過去形、Mayは許可をもらう場合に使う、という簡単な話ではありません。

しっかりと違いを理解して使い分けましょう。

この記事は、Cambridge Dictionaryの “Can, could or may?” の解説を参考に作成しています。(Cambridge Dictionary, “Can, could or may?” (https://dictionary.cambridge.org/grammar/british-grammar/can-could-or-may))

日本語訳については、筆者の感覚で表現したものになります。

目次

Can・Could・Mayを使う場面

まずはじめに、Can・Could・Mayが使われる場面、つまり、意味について考えてみましょう。

普段これらの単語を使う場面としては、主に次のような場面が考えられます。

  • 可能性について話すとき
  • 許可をもらったり、許可を与えたりするとき
  • 依頼をするとき

それぞれの場合の表現についてみていきましょう。

可能性について話すとき

まず初めに、可能性について話すときの表現をみていきます。

可能性を表す場合には、Can・Could・Mayどれも使うことができますが、単語により意味が少し異なります。

It can be dangerous to cycle in the city.

Canは、一般的に信じられてることや事実、可能性が高い場合に使います。

「街中を自転車で走ることは危険であることが多い。」

It could/may be dangerous to cycle in the city.

CouldMayは、事実ではなく、また、可能性が低いことを意味します。

「街中を自転車で走ると危険なこともある。」

It is dangerous to cycle in the city 

It isは真実を現在形で表すものです。話し手の判断は含まれません。

「街中を自転車で走ることは危険だ。」

許可を得るときや許可するとき

次は許可に関する表現です。

許可をもらう場合は、Can・Could・Mayどれでも使えます。どれを使うかで、丁寧さが変わります。

一方で、許可を与える場合は、CanとMayを使いますが、Couldは使いません。またCanとMayでは、Canの方が一般的に多く使われます。

Can I ask you a question? 「質問していいですか?」

Canは、砕けた表現で丁寧ではありません。

Could I use your phone? 「あなたの携帯電話を使ってもいいでしょうか?」

Couldは、フォーマルな表現で、より丁寧になります。

May I use your phone? 「あなたの携帯電話を貸していただけないでしょうか?」

Mayは、さらにフォーマルで丁寧な表現になります。

許可を与える場合は、CanとMayを使いますが、Couldは使いません。

正: Yes, you can.

正: Yes, you may.

誤: Yes, you could.

依頼するとき

依頼するときの表現をみていきましょう。

依頼するときは、CanとCouldを使いますが、Mayは使いません。また、CouldのほうがCanより丁寧な表現です。

Can you call back later? I am busy now.

「今忙しいので、かけ直してくれる?」

Could you call back later? I am busy now.

「今忙しいので、かけ直していただけますか?」

教師や親は、依頼をするときには、CanやCouldを使うことが多いです。

Can you open your books at page 34, please.

「教科書の34ページを開けますか?」

Can you please refrain from chewing gum.

「ガムを食べないでくれますか?」

Could you just sit down and listen!

「お願いだから、座って話を聞いてちょうだい!」

間違った使い方の例

現在の可能性

現在形におけるCouldは可能性が低い場合にのみ使います。Canは可能性が高い場合に使います。

・可能性が高い場合

I can travel in July because my exams will definitely be finished at the beginning of that month.

「月初には試験が必ず終わっているから、7月には旅行に行ける。」(高い可能性)

・可能性が低い場合

I could travel in July because my exams will probably be finished at the beginning of that month.

「おそらく月初には試験が終わっているから、7月には多分旅行に行ける。」(低い可能性)

一般的な事実

現在における一般的な事実を伝える場合には、Couldは使わないで、Canを使います。

正: Not everyone can afford to buy organic food.

誤: Not everyone could afford …

「みんながオーガニック食品に手が届くわけではない。」

将来の可能性

将来の可能性を表す場合は、Couldを使います。Canは話し手が確かな時に使います。

正: Working in London next summer could be a great experience. (The speaker thinks this is possible, in particular circumstances)

誤: … can be a great experience.

「来年の夏にロンドンで働くことはいい経験になる。」(話しては、特定の状況においては可能性があると思っている。)

まとめ

日本語と似たところで言えば、歪曲な表現は丁寧になるという印象を持たれた方は多いのではないでしょうか。

また、尊敬語や謙譲語という考えはありませんが、日本語と同じように丁寧な表現というのがあるということがわかります。

Canはストレートな表現になるため可能性が高かったり単刀直入感が出たり、CouldはCanよりも歪曲な表現になるため可能性が低かったり丁寧な表現になります。

また、Mayの使い道は限られてることがわかったのではないでしょうか。