
今回は、英語の履歴書の書き方を紹介します。
筆者が実際に外資系への転職した際に作った履歴書を実例として解説します。
外資系への就職や転職、海外で職探しされている方は参考にどうぞ。
ページの最後には併せて、転職の際の面接で聞かれた難しい質問を紹介します。
皆さんの準備の一助になれば幸いです。
目次
履歴書のフォーマット
外資系への転職ということで、私もいろいろと英語の履歴書のフォーマットを検索しました。
私が実際に転職の際に作成したフォーマットを紹介しますが、転職活動をして感じた事は、自分に合った履歴書のフォーマットを使うことが大事だということです。
書いてはいけない内容はありますが、英語の履歴書のフォーマットにおいて正解は1つではありません。
そのため、自分が説明しやすい履歴書を作り、使い、相手に伝わりやすくするのが大切です。直感的に使いやすいものでいいと思います。
そのためここで紹介するフォーマットも、あくまでも参考として、ご自身で使いやすい英語の履歴書を作成、使用してください。
それぞれの項目を説明します。
①氏名
氏名は一番上に1番大きいフォントで記載します。
当然ですが氏名ですので、呼び名などは記載しません。
②住所
氏名の下に小さいフォントで記載します。
英語の場合、住所は小さいほう、つまり、番地から書いていきます。
郵便番号も忘れずに記載しましょう。
③電話番号、Eメールアドレス
住所の下に記載します。国際電話で連絡がある場合も考え、電話番号は国番号から記載しましょう。
④SUMMARY
文字通り、キャリアの概要を記載します。
簡潔に書くことが重要ですが、応募するポジションの要件を満たすスキルなどを軸に記載するようにしましょう。
⑤WORK EXPERIENCE
職歴です。現職や直近のものから記載していきます。
私の場合、左にポジションと会社名を、右に期間を記載しました。
そして、その会社で担当した業務などを記載します。箇条書きで書きますが、サマリーと同じように、応募するポジションの要件を満たす内容を軸に書きましょう。
勤めた会社数にもよりますが、4つから5つくらいの項目に簡潔にまとめるといいでしょう。自分の推しポイントは一番上に書いてください。
ここで1つテクニックを紹介します。それは動詞の選び方です。自分が取り組んだことを説明するため動詞が非常に重要になります。
私は国連も推奨している「ACTION VERBS FOR RESUMES AND COVER LETTERS」を使いました。
ACTION VERBSは、各スキルごとに動詞がさだめられており、選べるようになっています。
スキルは、Management、Communication、Teaching、Supportive、Data/Financial、Technical、Research、Creative に分けられています。
例えば、社員の教育制度に関する仕事をしていて、企画立案した場合DeveloppedやDesignedとし、導入した場合Introduced、改善した場合Revamped、教育を実施した場合Trained、管理した場合Administeredのように「ACTION VERBS」のスキル中から動詞を選ぶことで、具体的に何をしたのか伝えることができます。
ManagedやImplementedは汎用性が高いことから具体的な業務の内容が読み取れないため、なるべく避けたほうが良さそうです。
ちなみに、英語の履歴書においては、アルバイトは記載しないのが一般的なようです。
新卒の学生であれば、インターンシップのような自分の学位を生かした経験とできるものは記載してもいいと思います。
学生の場合、大学に就活センターなどがあると思うので、履歴書の案を見てもらうといいでしょう。
⑥EDUCATION
学歴を最近のものから順に記載していきます。
新卒の場合、高校を入れてもいいかもしれませんが、転職の場合は高校を卒業してからの学歴を記載します。高校は専門性を重視する外資系においてはあまり説得力のある情報ではなく、かえって邪魔になるため書く必要はほぼないと思います。
大学名、場所、学位の名称や専攻を左に記載し、期間を右に記載します。
日本の学校を卒業している場合、学位の名称などは大学に確認するのが安全かもしれません。
一般的に、学士号はBachelor of 〜で、修士号はMaster of 〜、博士号はDoctor of 〜になります。
⑦SKILL
応募するポジションの要件に必要な知識や技能を記載します。1番関係のあるものから記載します。
資格もこの欄に記載してもいいでしょう。別途項目を設けるのもいいでしょう。その場合は、Qualifications などとして公的に認知されている資格を記載します。
⑧REFREE
1番ここが難しいですが、自分のスキルや人となりを証言できる人を記載します。
履歴書に記載しますが、実際には記載しません。
項目は設けますが、個人情報であるため実際に履歴書に書きません。書いてはいけません。別の書類として作成し、履歴書には「Available upon request」とします。
企業はどんな人間関係の中にいる人なのか、また、ここに名前を載せるということは人間関係をしっかりと構築できる人となるため、そういう観点でもみているようです。
一般的には、大学の教授、現職や前職の上司などがこれにあたります。事前に履歴書に名前を記載させてもらうことの許可を得て、氏名と電話番号、メールアドレスを記載します。実際にこれらの人に電話やメールする企業もあります。
そのため無断で記載することは絶対にやめましょう。
当然ですが、前職の上司とする場合、仕事の辞め方がとても大事になります。
日本では転職は絶望的で、あまり好ましくないと捉える人が多いのは事実です。海外はスキルアップのために転職するのが普通ですから、辞めるからといって辞める会社の人と関係が悪くなったりするということは少ないと思われます。
これを見習って、うまく辞めることができれば、きっとRefreeになってくれる人もできるはずです。
そもそも日本においても、普段からしっかりと業務し、会社で人間関係を構築していれば協力してくれる上司もいるはずです。
載せてはいけない情報
英語の履歴書には載せてはいけない情報があります。
載せてしまうと選考する会社が法に抵触する可能性があるため受け付けてもらえない可能性もあります。
①顔写真
②性別
③国籍
これらの情報は、選考時に人種や性別などで差別されることを防止するために載せません。
企業はその人に能力があるかで選考するのが大原則です。当然、見た目や性別、国籍や人種を選考の基準にしてはいけません。
そのため、このような情報は最初から除いておく必要があります。
特に海外は選考時の差別を防止する法律があり、日本と比べるととても厳格になっています。
③国籍については、例外があり注意が必要です。例えば政府に関わる仕事など、選考の条件にある特定の国の国民でないと応募できない場合などは記載して、要求事項を満たしていることを示す必要があります。
また、留学生でビザの関係から労働時間が限られていることを説明する際にも記載できると考えます。
上記のような例外を除いて、基本的には国籍は記載しません。記載する場合にはよく考えてから記載するようにしましょう。
そういう意味では日本の履歴書は差別的に選考が行われる可能性がありますね。
外資系の会社や海外で働くのであれば、この辺も意識して世界基準に達していないと、とうてい働くレベルになりません。
面接で聞かれた難しい質問
ここからは完全に参考情報です。
簡単な質問だと感じる人もいると思いますが、実際に面接で聞かれ難しいと感じた質問を紹介します。
①What do you expect from this job?
これは業務内容が中心の説明になりますが、会社やポジションの理解、また、ポジションに必要な専門知識があるかをみてそうな質問でした。
②How exactly are you going to achieve it?
上記①の回答に対しての質問です。
どうやって達成するかですが、ここは業務の性質と自分のスキルを交えて、私ならこうやるとはっきり伝えました。
その際に直面しそうな困難も予想して話せるといいでしょう。
③Tell us why we should hire you?
なぜあなたを雇ったほうがいいか。
これは自己PRの時間と思ってアピールしました。が、ただのアピールではダメと思い、会社がそのポジションを募集している背景や業務の内容、想定される困難を具体的に話しながら、私ならこんなスキルがあるから会社は私を雇ったほうがいいという説明し彼らの探している人材にマッチしているか判断できるようにしたところ、無事に合格となりました。
余談ですが、マイクロソフト社では、こんな難しい質問があったそうです。
How many ping pong balls can an aircraft contain?
飛行機にピンポン球がどれくらい入るか?
How many manholes are there in the world?
世界にマンホールは何個あるか?
難題に直面した際の柔軟性や、想像力、条件を限定して分析する力が試せるそうです。
まとめ
今回は英語の履歴書のフォーマットを、実際に外資系に転職が成功した筆者の経験をもとに説明しました。
1番重要な点は、自分に合った使いやすいものを作り使うというところです。使いやすい履歴書であれば、説明もしっかりできます。
また、記載してはいけない情報やRefreeの取り扱いについても説明しました。
参考にしていただき、ご自身に合った英語の履歴書を作る一助になれば幸いです。